千住 Art Path 2010

プロジェクト紹介

プロジェクトについて

音楽環境創造科のカリキュラムの中核は「プロジェクト」と呼ばれる実践授業。
プロジェクトでは、さまざまな授業で学んだ知識と技術を柔軟に組み合わせ、制作やグループワークを通じて、理論と実践の両方を学んでいます。他学科や学外との連携も盛んにおこなわれています。学生は、各専任教員が開設する5つのプロジェクトのいずれかを選択し、音楽制作・アートマネジメント・音響/録音・舞台芸術・文化研究などさまざまな角度から、音楽を中心とした芸術とそれを取り巻く環境にアプローチし、専門的な能力を磨いています。

◆プロジェクト1:音楽制作
(担当教員:西岡龍彦)

楽音、ノイズ、声、電子音など様々な素材による表現技術を学びながら、音楽・音響作品の制作と発表を行っています。プロジェクト1には3つのゼミ(現代音楽、コンピューター音楽、ジャズ・ポピュラー音楽)があり、現代の様々な音楽制作手法を学ぶことができます。そして、これからの音楽の可能性の探求、制作につなげることを目的としています。
また、身体表現のための音楽やマルチチャンネルによる音響作品など学科内の他のプロジェクトとのコラボレーションはもちろん、大学院映像研究科、藝大ミュージックフェスタでの作品発表、商業空間のための音楽デザインなど、学部間や学外とも繋がりを持った制作活動を行っています。
アートパスでは、マルチチャンネルによる音楽、音響作品、器楽によるコンサートや、インスタレーション、朗読とダンスとのコラボレーションなど、多岐に及ぶ作品展示をしています。

◆プロジェクト2:アートマネジメント
(担当教員:熊倉純子)

アートマネジメントや文化環境の研究、複合的メディア表現を扱うプロジェクトです。特に、芸術表現を通した地域社会へのアプローチを実践的に模索しています。マネジメントを担当する学生は、共同で企画を立ち上げ、場を作ることを学びます。表現活動を志す学生は、作品制作を通して社会に新たな表現の場の提示をおこなっていきます。音楽を基本に、美術や演劇、ダンスなど他の芸術ジャンルとのコラボレーションにも積極的に取り組んでいます。アートパスでは、今年度プロジェクト2の学生が関わっている「北本ビタミン」(埼玉県北本市)、「ぐるぐるヤ→ミ→プロジェクト」(台東区谷中地域)、「スチューデントプロデュースコンサート」(足立区西新井)、「取手アートプロジェクト」(茨城県取手市)での活動報告などをおこないます。

◆プロジェクト3:録音音響
(担当教員:亀川徹・丸井淳史)

録音・音響・音響制作・音響心理・サウンドプログラミングなどを扱うプロジェクトです。「音とは何か」を考え、録音・音響技術、心理学、工学など、多方面からのアプローチで音についての理解を深めることで、音や音楽の表現の可能性を追求しています。プロジェクトの授業では、千住キャンパスにあるスタジオシステムの概要を理解し、ステレオ録音やサラウンド録音の実習、音響心理に関する実験などを行なっています。また、プロジェクト1やアニメーション専攻との共同制作など、サウンドデザインの分野における実践も積極的に行なっています。
今年のアートパスでは、サラウンド制作をはじめとする録音作品や、音響・音響心理に関する研究の発表を行います。

◆プロジェクト4:舞台芸術
(担当教員:市村作知雄)

パフォーミングアーツを専門的な立場で実践研究するためのカリキュラムです。
主にダンスと演劇の実践を通して作品を創造する過程を学んでいます。一つひとつの動き、一語一語のことばを、時間をかけて丁寧に積み重ねることから作品の創作をめざしています。
本年度は特別講師として、ダンスは振付家・ダンサーの井手茂太氏(イデビアンクルー主宰)、演劇は劇作家・演出家・俳優の松井周氏(サンプル主宰)をお迎えして授業を行っています。
アートパスでは通年の成果発表として、講師による監修のもと、ダンス、演劇の公演をそれぞれ行います。

◆プロジェクト5:文化研究
(担当教員:毛利嘉孝)

主に社会とメディア、文化や芸術、そして音楽との関係性を実践的に研究しています。社会学、文化研究、文化人類学、メディア研究をベースにしながら、同時にインターネットやラジオ、映像などさまざまなメディアを用いた情報発信や文化表現、アートプロジェクトに取り組んでいます。本年度は群馬県前橋市にて弁天通映像祭を企画し、個人作品・研究発表、スラヴォイジジュクの映画についての考察及びシンポジウム、商店街の方々や地元美術作家との車座トークなど、2日間に渡る映像祭を行いました。アートパスではその記録/アーカイブや各々の研究成果などを展示します。